【ComfyUI×H3】長尺MV生成を自動化するH3PromptDirector(MV)が進化!新ノード「H3DesignDirector」使い方とアップデート解説

🗓️ 公開日: 2026年10月20日  🔄 最終更新日: 2026年10月21日

今回は以前開発したH3PromptDirector(MV)に拡張ノード【H3DesignDirector】を加えて更にパワーアップしてアップデートしましたので、そちらの解説記事になります。

「AI生成の長尺MVを作ると、途中でカメラワークや構図が単調になってしまう」
「サビや転調のタイミングに合わせて、もっとダイナミックな演出を付けたい」

今回のアップデートは、そうした課題を解決し、楽曲の盛り上がりに完全同期したシネマティックなMVを誰でも簡単に組めるようにするための大型改良です。
本記事では、新ノード「H3DesignDirector」の役割や使い方、その他アップデート内容について詳しく解説します。

H3PromptDirector(MV)とは?

H3PromptDirector(MV)は一貫した長尺ミュージックビデオ(MV)を面倒なクリップ割りやショット割りプロンプトを考える事なく自動で行う為のノードです。

本来、長尺のMV動画を制作する場合、楽曲を再生しながらコンマ秒単位で動画の尺や重複(オーバーラップ)を計算し、カット割りを手作業で設計するという膨大な手間がかかります。

H3PromptDirector(MV)では、ユーザーがテキストで【世界観やシチュエーション】を伝え、楽曲(WAV)を読み込ませるだけで、以下を自動で行います

  • 音の強弱だけでなく、ボーカルの開始位置、曲の転調(セクション切り替え)、音響エネルギーの変化を解析
  • シーンの起承転結に合わせたカメラワーク・構図・ライティング演出をLLMが自動提案
  • 各クリップ(Shot)ごとの英語プロンプトをワンクリックで一括生成・最適化
  • キャラクター設定と参照画像(Picture 1〜9 / キーフレーム)の自動バインド
  • キャラクターの基本的な性格付け

H3PromptDirector(MV)の基本的な使い方はコチラの記事で解説していますので、良ければご覧ください。

H3PromptDirector(MV)のアップデート内容

今回アップデートした内容は以下です。

  • H3PromptDirector(MV)の専用拡張ノード【H3DesignDirector】の実装
  • H3PromptDirector(MV)に解析レベルマークの実装
  • LLMプロンプト一括生成時のチャンク分割処理(トークン溢れ・タイムアウト対策)

HKMC-Nodesのアップデートは以下よりお願いします。

ワークフローもVer1.0からVer1.1になっています。以下よりダウンロードできます。

H3DesignDirectorの実装!H3DesignDirectorとは?

H3DesignDirectorは先述の通り、H3PromptDirector(MV)と連動して動作する専用のディレクション拡張ノードです。
単体で直接プロンプトを出力するノードではなく、「楽曲の盛り上がりレベルに応じて、LLMがどのようなカメラワークや演出を選ぶべきか」を外部から細かく指定する演出指示ツールとして機能します。

楽曲解析時、曲の音響エネルギー(RMS)は相対的に🔵 Low / 🟡 Middle / 🔴 Highの3段階に分類され、メロディの節目には🔀が自動判定されます。

H3DesignDirectorを使うことで、各レベルに対して以下のような演出方針を直感的にプリセットできます。

  • 🔵 Low(静寂・Aメロ・余韻): 「カメラは完全固定または極めてゆっくりな引き」「超引き(Extreme Wide)で背景と孤独感を強調」「アンビエントな深い影」
  • 🟡 Middle(平歌・ビルドアップ): 「並走トラッキングや前進ドリー」「バストアップで表情とリズムを捉える」「自然なライティング」
  • 🔴 High(サビ・クライマックス): 「ダイナミックな360度旋回やローアングル」「激しい風や照明の乱舞」「全身を使った感情的なアクション」
  • 🔀 展開時(転調・セクション変化点): 「曲の展開に合わせて引きから一気に顔へドリーイン」「カメラ軌道の急旋回」

など事細かく設定出来ます(複数選択可)

このように事前に演出ルールを定義しておくことで、AI特有の「全クリップで同じような立ち姿・同じアングルが続いて飽きてしまう問題」を解消し、人間が絵コンテを作ったような抑揚のあるシネマティックなMVが仕上がります。

H3DesignDirectorの使い方

使い方はとても簡単です。
H3DesignDirectorをH3PromptDirector(MV)とピンで繋ぎ、各レベルや展開箇所のタブを選択しアクションを選択するだけです。一つの項目内での複数選択も可能です。

現代段階では[ カメラの動き ][ ショットサイズ・アングル ][ キャラクターの演技(動き) ][ 照明・空間・天候 ]を調整する事が可能です。

これらを予めLLMに指示をしておく事によって、ユーザーの世界観を守りながらより臨場感のあるクリップ割り(プロンプト)を組むように強力にフォローします。

H3PromptDirector(MV)に解析レベルマークの実装

楽曲解析のレベルを一目見て分かるように[ クリップ ]タブのクリップ選択ボタンにレベル表記をさせました。

  • 🔵がLow時で比較的穏やかな時
  • 🟡がMiddle時でLowから切り替わりビルドアップされている時
  • 🔴がHigh時で楽曲のピークを迎えている時
  • 🔀が曲が転調したタイミング
  • 🟢は既に楽曲が終了しているが、クリップが有効化されている事を表しています(楽曲終了後の動画生成用です)

を表しています。

「🔵から🟡に変わったからAメロからBメロに変わったクリップだな」という事が一目で見て分かるようになりました。

【修正】LLMのプロンプト一括生成の修正

生成するクリッププロンプトのtoken数が多くなり、出力上限に達してLLMが生成を中断してしまう事が頻発していた為、内部的にプロンプトを分割処理するように修正しました。

これにより、タイムエラーや未知のエラーなどのエラーが回避出来ます。

サンプル動画

今回のH3DesignDirectorを使って、H3PromptDirector(MV)で作ったサンプル動画です。

[おまかせ構成]で以下を設定しただけで、クリップやプロンプトの確認・修正等は行っていません。

アップスケールも行っていません。

制作工程は生成時間を除けば15分程です。(おもにMVの全体演出・シチュエーションの考案)

・MVの全体演出・シチュエーション

【世界観・舞台】:幽玄で静寂に包まれた夜の日本庭園および渓谷。頭上には鮮やかに照らし出された深紅の紅葉が広がり、足元には清らかな水流が月明かりを反射して静かに流れている。水面には散った紅葉の葉が浮かび、微かな川霧と水しぶきが淡い月光と提灯の暖色に照らされて幻想的な和の美を演出している。

【シチュエーション】:水辺に佇む赤鬼姫。失われた一族の復興と世界の均衡を取り戻す果てしない旅路の途中、水流の音に耳を澄ませ、静かに己の使命と哀愁を噛み締めるように祈りを込めて歌い始める。

【曲調・テンポ】:琴と尺八、ピアノが織りなす神秘的でゆったりとした和風バラード。静寂なイントロから、サビにかけて感情が込み上げるエモーショナルな展開。

【映像・カメラ方針】:水面の反射や紅葉の落ち葉を前ボケに活かした映画的な被写界深度。静かな佇まいを捉える緩やかなドリーインや並走トラッキング、水流と風に揺れる髪・着物を美しく見せるアングル変化。

・禁止事項&スタイル維持 (全クリップ固定)

【画風・トーン】:Cinematic photorealistic, 8k resolution, dramatic volumetric lighting
【品質・破綻防止】:3D禁止、2Dアニメーションの維持、変形・腕や指の歪み防止、同一キャラクターの顔・衣装・髪型の一貫性を完全維持
【映像トーン】:極端なアニメ調崩れを排除、一貫したカラーグレーディング

🎤歌詞

散りゆく赤 青に呑まれ
あの日途絶えた 同胞(はらから)の声
独り抱くは 欠けた世界の秤(はかり)

朽ちぬ痛みを 胸に灯して
果てなき夜を 幾千歩む
失われた光の 軌跡を追うように

千代に八千代に 彷徨う旅路
紅き角に宿る 静かな祈り
崩れた理を 繋ぎ直すまで
私はゆく 夜明けなきこの道を

悪魔の角みたいになってる⋯。
そして謎の生物が乱入w
やはりクリップは確認をしながら生成するべきですっ!

【生成環境】

【リファレンス画像3枚】

さいごに

長尺のAI動画生成において最大の壁となっていた「シーンの単調さ」と「カット設計の手間」は、楽曲波形の自動解析とこの【H3DesignDirector】の連携によって大きく解消されました。

自分の思い描くシチュエーションを入力し、曲の盛り上がりに合わせた好みのカメラワークやライティングを選ぶだけで、映画のワンシーンのように流麗でドラマチックなMVが組み上がります。

今回ご紹介したノードやワークフローは、当サイトの配布ページおよびGitHubにて随時アップデート版を公開しています。
「MiniMax H3で自分だけの本格的なミュージックビデオを作ってみたい!」という方は、ぜひ日々のワークフローに取り入れて、その映像表現の広がりを体感してみてください。

制作してみた感想や「こんなカメラワークも欲しい!」といったリクエストがあれば、ぜひコメントやDM、Discord等でお気軽に教えていただけると励みになります!

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